またまた一旦シドニーに戻り出かけたオーストラリア南端のタスマニアは日本人には真冬の環境だった。お邪魔した友人宅では暖炉の中の薪に火が揺らいでいた。靄のかかった早朝、丘の上に建つ友人宅から眺める山の頂きにたなびく雲と空、そして町並みの風景は、何とも美しかった。靄の中を走る車の中で、友人が「この靄の大半は家庭の煙突から出る暖炉の煙だよ。ここは小さな北京なんだ」と笑いながら口にしたが、果たしてそれが本当なのか冗談なのか、真偽のほどは未だに良くわからない。二泊の短期滞在だったため、タスマニアンデビルなどの動物を見に行く機会には恵まれなかったが、州都ホバートの港を歩いていた時にクルーザーをつなぎ止めた球体のブイの上で、ペンギンが休んでいるのに出会いびっくりした。It`s my first time to meet wild Penguin だったからだ。港の周辺に建ち並ぶレストランや小物屋さんもヨーロッパの風情を感じさせるものが多く、心休まる空間だった。