あれこれオーストラリア探訪「トラックワーク」

 Date:2013年09月17日15時58分 
 Category:地域(海外) 
 SubCategory:あれこれオーストラリア探訪 
 Area:指定なし 
 Writer:三陽生人
シドニーの主要な交通機関と言えば電車とバスである。電車は三層からなる電車で地下と地上と二階とに分かれている。乗ったところの一階には年配者や大きな荷物を持ち込んだ人などが主に乗っている。
二階に乗れば見晴らしが良く、私が住むノースシドニーのチャッツウッドからシティーに向かう電車の中からは、シドニー名物のオペラハウスを間近に見ることができる。天気が良い日にハーバーブリッジを電車で通れば、オペラハウスと共にシドニー湾に浮かぶヨットや客船を眺めることができ、ほんのひと時だが、上場の気分に浸ることができる。
逆に地下に乗ると景色を楽しむことはほとんど出来ず、また止まる駅ごとに乗客の足元が目に飛び込んでくるので、何とも妙な感じである。

電車の中は決して綺麗ではない。乗客が飲みこぼしたコーヒーやジュースがデッキに流れ空き缶が転がっていたり、新聞や雑誌などが椅子の上に捨てられていたりと、最近の日本ではあまり見ることのできない光景が広がっている。電車の中での携帯電話は普通のことで、電車の音で聞こえにくいのか、やたらに大声で話している。だからといって、誰かが嫌な顔をするわけでもなく、それが日常の風景だ。

さて、本日のテーマのトラックワークについて書かなければならないのだが、日本人には馴染みのないこの言葉は、電車の線路工事を意味している。日本でも当然に線路工事は行われているのだが、ここシドニーではこの工事が日中から行われており、かなりの頻度で電車が止まることが多い。日本ならこの手の工事は夜間に行い、できるだけ乗客に迷惑をかけないようにするのが企業側の努力だが、こちらでは乗客が我慢するのが当然のシステムといった感じである。そこはオージー感覚なのか…。

トラックワークになると改札や構内に看板が立って電車が止まっていることを知らせてくれる。そして、代替交通機関として利用されるバスの停車場が案内されている。臨時に設けられたバス停から臨時バスは出るのだが、これがまた不思議なことに、ほとんどチケットなしで乗車できる。停車駅を運転手に確認して乗車することになるが、チケットを要求されることはなく、とにかく早く乗るように促されるだけだ。だから、トラックワークがあるときは無料でシティーにいけるので、結構ありがたい気持ちにもなる。

ちなみに、大きなデパートなどでも、営業時間中からあちらこちらのエスカレータが工事で止まっていたりする。顧客サービスとは何か、この国にいると色々な面で考えさせられる場面に出くわす。